Wednesday, April 20, 2011, 02:12 AM - 所得税
固定資産の交換の特例は、次のすべての要件に該当する場合に適用がある（所法58）。
１．交換によって譲渡する固定資産（以下「譲渡資産」という。）と交換によって取得する固定資産（以下「取得資産」という。）が、土地、建物、機械および装置、船舶または鉱業権であり、かつ、いずれもが、相互に「同種類の固定資産」であること。
※� 崙閏鑪爐慮把蟷饂此廚箸蓮△燭箸┐佚效呂氾效蓮�土地と借地権、建物と建物である場合をいう。
※�◆峺把蟷饂此廚箸蓮△燭焚兄饂此覆海譴暴爐困觧饂困魎泙燹�）以外の土地、建物、機械および装置、船舶ならびに鉱業権をいう。
※�７�物に附属する設備および構築物は、その建物と一体となって交換される場合に限って建物として交換の特例の適用があるので、建物に附属する設備または構築物は、それぞれ単独では交換の特例の適用は受けられない（所基通５８ー３）。
２．譲渡資産も取得資産も、それぞれの所有者がともに１年以上所有していた固定資産であり、交換の相手方が所有していた資産は交換の目的で取得したものでないこと。
３．取得資産を譲渡資産の譲渡直前の用途と「同一の用途」に供すること。
譲渡直前の用途と同一の用途に供するとは、次に掲げる資産の種類と用途の区分に応じ、取得資産を譲渡資産と同じ用途に供することをいう（所基通５８ー６）。（譲渡資産が宅地である場合には、取得資産も宅地 ）
（ 資産の種類） （用途の区分）
イ 土地 宅地
田畑
鉱泉地
池沼
山林
牧場または原野
その他の区分
ロ 建物 居住用（従業員宿舎用を含む。）
店舗または事務所用
工場または倉庫用
その他の用の区分
※店舗または事務所と住宅とに併用されている家屋は、居住専用または店舗専用も しくは事務所専用とのいずれの用途にも使用されているものとされる
ハ 機械と装置 その機械および装置の属する耐用年数省令別表第二に掲げる
設備の種類の区分
ニ 船舶 漁船
運送船（貨物船、油そう船、薬品そう船客船等をいう。）
作業船（しゆんせつ船および砂利採取船を含む。）
その他の区分
４．譲渡資産の価額と取得資産の価額との差額が、これらの資産の価額のうちいずれか多い方の価額の20％以下であること。
所得税法第５８条の固定資産の交換の特例の適用を受けるためには、資産を交換した年分の確定申告書にこの特例の適用を受ける旨の記載（具体的には、確定申告書（第三表（分離課税用））の「特例適用条文」欄に「所法５８条」と記載する。）とともに「譲渡所得計算明細書」を添付して住所地の所轄税務署長に提出しなければならない（所法58��）。
なお、確定申告書の提出がなかった場合や提出した確定申告書に必要な事項の記載がなかった場合であっても、その確定申告書を提出しなかったことまたは必要な事項の記載がなかったことについて、税務署長がやむを得ない事情があると認めたときは、特例の適用を受けることができる（所法58�ぁ法�
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( 3 / 3175 )Wednesday, April 20, 2011, 01:56 AM - 所得税
土地と借地権は同種の資産に該当する固定資産であるので、その他の適用要件を満たせば、固定資産の交換の場合の特例が適用される。
固定資産の交換の場合の譲渡所得の課税の特例が適用される資産は、相互に固定資産として１年以上所有していたものであるなどの要件を満たす定資産であり、譲渡資産と取得資産の種類は同じでなければならないとされる（所法５８条� 法� なお、土地（底地）と借地権は、いずれも交換の特例の適用の対象となる同種の資産に該当する。
交換の対象となる借地権（借地権割合が60％であるとした場合の60％）の価額と底地（40％）の価額が等価であるかどうかについては、その交換の当事者間において合意されたこれらの資産の価額が交換をするに至った事情等に照らし合理的に算定されていると認められるものであるときは（合理的な算定の資料としては、実勢価格、公示価格、相続税評価額を０．８で割り戻した価額等が考えられる。）、その合意された価額が通常の取引価額と異なるときであっても、所法58の規定の適用上、これらの資産の価額はその当事者間において合意されたところによるものとされている（所基通５８ー１２）。
これらの資産の価額（時価）は、相続税評価額や固定資産税評価額ではなく、通常の取引価額とされ、公示価格の水準によるものと考えられる。その交換の当事者間の合意内容が公示価格水準と大きく異なる場合は、合理的な算定であることの説明が必要になる。
当事者間で等価と考えるだけでは、客観的に等価とされないことは、所基通58-12に「合理的に算定されていると認められるものであるときは」と記載されていることから明らかであり注意が必要である。
固定資産の交換があった場合において、交換当事者間において合意されたその資産の価額が交換をするに至った事情等に照らし合理的に算定されていると認められるものであるときは、その合意された価額が通常の取引価額と異なるときであっても、法第58条の規定の適用上、これらの資産の価額は当該当事者間において合意されたところによるものとする。
（所基通58-12）
※�仝�示価格とは、地価公示法に基づいて、発表されるその年の１月１日の土地価格。
土地について自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格。マーケットにおいて認められるべき価値（マーケットバリュー）に基づいて成立するであろうと認められる価格。不動産鑑定士の鑑定評価に基づき土地鑑定委員会が決定する「正常な価格」すなわち「時価」（その財産の取得のときにおいて、その財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額、すなわちその財産の取得のときにおける客観的な交換価値）をいう。
※�⊆太�価格とは、市場において現実に成立した価格。マーケットにおいて成立した価格（マーケットプライス）。「正常な価格」を含むが、売り手・買い手の思惑により、売り急ぎ・買い進み等の特殊事情において成立した異常値を含んだ価格。実勢価格と「時価」とは異なる。
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( 3 / 3199 )Saturday, September 25, 2010, 05:00 PM - 所得税
「ホステス等」とは、
「（１）キャバレー、ナイトクラブ、バーその他これらに類する施設で、（２）フロアにおいて客にダンスをさせ又は（３）客に接待をして遊興若しくは飲食をさせるものにおいて、客に侍してこの接待をすることを業務とする者」
及び「（１）ホテル、旅館その他飲食をする場所において、（２）客に接待その他の役務の提供を行うことを業とする者」
とされ、ホステス等に対して、その業務に係る報酬等を支払うときは、所得税を源泉徴収しなければならない。
（所法２０４（１）六、措法４１の２０、措令２６の２９）
※ホステスの報酬が事業所得または給与所得のいずれに該当するかの判断は、雇用契約の有無等により総合的に判断すされる。
ホステスの報酬等についての源泉徴収すべき所得税の額は、１回に支払われる報酬等の金額から５，０００円に「その支払金額の計算期間の日数」を乗じて計算した金額を控除した残額の１０％とするとされる。（所法２０５（２） 所令３２２）
この場合の「その支払金額の計算期間の日数」については、ホステスの実際の稼働日数ではなく、その計算期間に含まれるすべての日数をいうものとされる（最高裁判所第三小法廷平成２２年３月２日判決）。
したがって、10日ごとに計算して、原則として毎月１０日、２０日、月末に支払う場合、「その支払金額の計算期間の日数」は、そのホステスが出勤した実際の日数ではなく、その報酬の計算期間である１日から１０日までの日数、１１日から２０日までの日数、２１日から月末までの日数となり、５，０００円にこれらの日数を乗じて、それぞれ計算する。
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( 3 / 3407 )Tuesday, June 1, 2010, 08:23 AM - 所得税
1 大工、左官、とび職等の定義
「大工、左官、とび職等」とは、日本標準職業分類（総務省）の「大工」、「左官」、「とび職」、「石工」、「板金作業者」、「屋根ふき作業者」、「塗装作業者」、「植木職、造園師」、「畳職」に分類する者その他これらに類する者をいう。
2 大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得区分
事業所得とは、自己の計算において独立して行われる事業から生ずる所得をいい、例えば、請負契約又はこれに準ずる契約に基づく業務の遂行ないし役務の提供の対価は事業所得に該当する。また、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づく役務の提供の対価は、事業所得に該当せず、給与所得に該当する。
したがって、大工、左官、とび職等が、建設、据付け、組立てその他これらに類する作業において、業務を遂行し又は役務を提供したことの対価として支払を受けた報酬に係る所得区分は、当該報酬が、請負契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのか、又は、雇用契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのかにより判定するのであるから留意する。
この場合において、その区分が明らかでないときは、例えば、次の事項を総合勘案して判定するものとする。
（1）他人が代替して業務を遂行すること又は役務を提供することが認められるかどうか。
（2）報酬の支払者から作業時間を指定される、報酬が時間を単位として計算されるなど時間的な拘束（業務の性質上当然に存在する拘束を除く。）を受けるかどうか。
（3）作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督（業務の性質上当然に存在する指揮監督を除く。）を受けるかどうか。
（4）まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失するなどした場合において、自らの権利として既に遂行した業務又は提供した役務に係る報酬の支払を請求できるかどうか。
（5）材料又は用具等（くぎ材等の軽微な材料や電動の手持ち工具程度の用具等を除く。）を報酬の支払者から供与されているかどうか。
（ 大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いについて（法令解釈通達）平成21年12月17日付課個5−5 ）
3 大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いに関する留意点
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/091217/pdf/01.pdf
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( 3 / 3364 )Monday, February 15, 2010, 10:37 PM - 所得税
寄附金控除は、個人がした政治資金規正法第4条第4項に規定する政治活動に関する寄附のうち、特定の団体に対してされた寄附又は特定の公職の候補者のその公職に係る選挙運動に関してされた寄附金が対象になる。
寄附金控除を受ける場合は、寄附した相手から、総務大臣又は都道府県の選挙管理委員会等の確認印のある「寄附金(税額)控除のための書類」※を受け取り、確定申告書に添付する。（政治資金規正法に違反する寄附や寄附をした者に特別の利益が及ぶと認められるものは寄附金控除の対象とならない。）
※確定申告書を提出するときまでに、「寄附金(税額)控除のための書類」が間に合わない場合は、「寄附金の領収書(写)」を添付して申告し、後日「寄附金(税額)控除のための書類」の送付を受けた後、速やかに税務署に提出する。
（特定の団体）
�＼�治資金規正法第3条第2項の政党
�∪�治資金規正法第5条第1項第2号の政治資金団体
��政治資金規正法第3条第1項第1号の団体のうち、国会議員が主宰するもの又は主要な構成員が国会議員であるもの
�だ�治資金規正法第3条第1項第2号の団体のうち、公職に既についている人の後援会
�ダ�治資金規正法第3条第1項第2号の団体のうち、これから公職に就こうとする候補者の後援会
特定の団体にされた寄附で、政治資金規正法第12条又は第17条の規定による報告書により総務大臣又は都道府県の選挙管理委員会に報告されたものが寄附金控除の対象にる。
�イ両豺隋�候補者は公職選挙法第86条から第86条の4に定める届出を行う場合に限る。
（公職）
衆議院議員、参議院議員、都道府県議会議員、都道府県知事又は政令指定都市の議会の議員若しくはその市長です。
公職の候補者（公職選挙法第86条、第86条の3又は第86条の4に定める届出を行った人）のその公職に係る選挙運動に関してされた寄附で、公職選挙法第189条の規定による報告書によって、都道府県の選挙管理委員会又は中央選挙管理会に報告されたものは寄附金控除の対象になる。
（寄附金控除の控除額の計算方法）
次のいずれか低い金額 − 5千円＝ 寄附金控除額
�，修稜�に支出した特定寄附金の額の合計額
�△修稜�の総所得金額等※の40％相当額
※総所得金額等
純損失、雑損失､その他各種損失の繰越控除後の総所得金額、特別控除前の分離課税の長(短)期譲渡所得の金額、株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る配当所得の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額
(所令262、所規47の2、措法41の18)
（政党等寄附金特別控除）
個人が平成7年1月1日から平成26年12月31日までに支払った政党又は政治資金団体に対する政治活動に関する寄附金で一定のもの※(以下、政党等に対する寄附金)については、支払った年分の所得控除としての寄附金控除の適用を受けるか、又は次の算式で計算した金額(その年分の所得税額の25％相当額を限度とします。)について税額控除の適用を受けるか、 いずれか有利な方を選択することができる。
※一定のもの
政治資金規正法第3条第2項に規定する政党及び政治資金規正法第5条第1項第2号に規定する政治資金団体に対する政治活動に関する寄附(同法の規定に違反することとなるもの及びその寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるものを除く。)で、政治資金規正法第12条又は第17条の規定による報告書により報告されたもの
(特別控除額の計算)
（その年中に支払った政党等に対する寄附金の額の合計額-5千円）×30％
（百円未満切捨）
�，修稜�中に支払った政党等に対する寄附金の額の合計額
その年分の総所得金額等の40％相当額が限度とされます。
ただし、寄附金控除の適用を受ける特定寄附金の額がある場合で、政党等に対する寄附金の額の合計額にその特定寄附金の額の合計額を加算した金額がその年分の総所得金額等の40%相当額を超えるときは、その40％相当額からその特定寄附金の合計額を控除した残額
��5千円
寄附金控除の適用を受けるべき特定寄附金の額がある場合には、5千円からその特定寄附金の額の合計額を控除した金額
この税額控除を受ける場合は、確定申告書に控除を受ける金額についてその控除に関する記載があり、かつ、「政党等寄附金控除特別控除額の計算明細書」及び都道府県選挙管理委員会等の確認印のある「寄附金(税額)控除のための書類」を添付する必要があります。
※確定申告書を提出するときまでに、「寄附金(税額)控除のための書類」が間に合わない場合は、「寄附金の領収書(写)」を添付して申告し、後日「寄附金(税額)控除のための書類」の送付を受けた後、速やかに税務署に提出する。
（措法41の18、措令26の28、措規19の10の2）
政党等寄附金特別控除額の計算明細書
政党等寄附金特別控除を受けられる方へ
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/06.pdf
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